現象から数学を見出し数学で現象を理解する-小林 俊介-

講義概要

宮崎大学工学部には、解析学を専門とする5名の数学者が在籍しています。解析学とは、微分や積分の土台となる極限や収束といった概念を厳密に扱う分野です。解析学における中心的なテーマのひとつに、微分方程式があります。微分方程式を使って様々な現象を記述することができます。我々が取り組んでいる研究内容だけでも、生物、流体、燃焼などといった、数学とは一見関係ないと思われるテーマまでも含んでいます。 この模擬講義では、私が最近すすめている「薄い固体の燃焼現象の数理モデル化と数学解析、数値シミュレーション」について、簡単にお話したいと思います。高校数学で学んだ微分・積分を応用すると、燃焼波面の挙動を理解し予測することに繋がることをご紹介できればと思います。